チャンピオンズカップ前哨戦考察

チャンピオンズカップの前哨戦には2015年現在で「みやこステークス」「武蔵野ステークス」の2レースがあります。2014年以降はどちらのレースも優勝馬にチャンピオンズカップへの優先出走権が与えられます。両レースともにG3であり、前哨戦にG2がないのは珍しいかもしれません。これも、ダートのグレードレースがJRAに不足しているためでしょうか。

反対に考えるとみやこステークス、武蔵野ステークスはG1の前哨戦扱いなので、G3にしてはレベルの高い競走馬の集まるレースともいえます。歴代のデータを参照する上で無視できない点が1点、それは昨年より名称がジャパンカップダートからチャンピオンズカップに変更になった際、開催競馬場も阪神から中京へと移設された、という点です。開催場所が違うために、2013年以前の傾向などはかなり参考にならないものとなっているということを念頭においたうえで、過去のデータを参照してくださったほうがよろしいでしょう。

開催日はチャンピオンズカップが12/6、みやこSが11/8、武蔵野Sが11/14となっています。武蔵野S路線からは中2週と若干ハイペースなローテーションですが、これはジャパンカップダート時代からもかわらず、2013年ベルシャザールや2001年クロフネが連勝を達成しています。一方みやこSからの連勝は2010年のトランセンドのみ、となりますがみやこSは創設が2010年の若い重賞であるため仕方ありません。歴史の浅さで言うならば割合的にはみやこSのほうが高確率ではあります。どちらにせよチャンピオンズカップ自身が若いレース、その上移設されたばかりということで、参考程度。

直接的な前哨戦という位置づけはされていませんが、地方開催のJBCクラシックがトライアルレースという見方もあります。昨年のホッコータルマエはJBCクラシックからのローテーションで見事に優勝を決めました。JBCは11月頭の開催になるためチャンピオンズカップまでは一ヶ月程度とちょうど良いローテーションが組めるうえ、ダート路線の強力なライバルたちが集まります。今年のJBCクラシック王者はホッコータルマエと併せて絶対的王者の立場を争うコパノリッキー。どちらも現段階では予想から外せない2頭ですがこの2頭を軸にしたのでは馬券を買う旨味もおもしろみも少ないというもの。

これから2週続けて「みやこS」「武蔵野S」と開催が続きます。JBCとチャンピオンズカップの谷間の開催と言われることもなくもないですが、活躍馬も少なからず出してきています。特に今年のジャパンダートダービーを制したノンコノユメは武蔵野Sへ出走してきます。ぜひお見逃しのないように。

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